あいえすえすのだいありー

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大学1年生です。140字では収まらないような事を書きます。diaryじゃなくてdialyになってるのは内緒

東大生とピラミッド

みなさんは東大生に対してどのようなイメージを持っていますか?天才、真面目、変人、プライドの塊、コミュ障、服のセンスがダサそう、色々とあると思います。それらに対して、東大生と言うだけで世間から必要以上に期待をかけられたり変なレッテルを貼られたりするのが辛いという東大生の心の声をツイッターでちょくちょく見かけます。今回はこれらについて考えてみようと思います。

東大生は変人だとかいう話をよく聞きますが僕は懐疑的です。僕の高校から東大に行った人がいます。彼らの中には確かに変人と呼ばれるような人もいましたが、総じて普通の人でした。僕は2,3週間ほど前に五月祭に行って高校同期に会ったり、また彼らの知り合いの東大生の方々と話をしましたが、変人と思えるような人はおらず話していて楽しかったです。そもそも東大は毎年3000人程が卒業して社会進出しているわけですし、そんな彼らが皆変人だったら日本は少なくとも毎年3000人の変人を社会に出しているということになります。東大生の中にはエリートコースを進んで官僚になる人もいます。そんな変人に日本の舵を切らせたら日本はとっくの昔に滅びているはずです。そういうわけで僕は東大生変人説に疑問を抱いています。

それではなぜ「東大生=変人」という印象を抱いてしまうのでしょうか。2つの理由があると思います。1つは劣等感の裏返し、そしてもう1つはマスメディアだと思います。

世間にはどうしても他人を粗探しをしないと気が済まないという人が一定数おり、彼らにとって東大生はどうしても攻撃の対象にしたくなるのです。以前、Wakatte TVが東大生だったか東大理系かあるいは理三か(事実関係のうろ覚え)を「服が3種類しかなさそう」とか評して炎上しましたが、あれはおそらく東大生には勉強では負けてるという劣等感から東大生の粗探しをしようとして言ってしまったのではないでしょうか?

また、マスメディアが東大生の中の極一部の変人を取り上げてしまいがちなのも原因だと思います。彼らからすれば「まじめに勉強して努力して東大に入りました。自分の真面目な性格を活かして東大でも努力を続けていきたいです。」という東大生を撮っても何にも面白くありません。それよりも「近くにあったので東大を目指しました」という東大生を撮った方が面白い。その結果、東大生のアウトローばっかりを取り上げるようにあり、視聴者は皆東大生は変人だと錯覚するようになると思います。

今まで東大生のマイナスのイメージに焦点を当ててきましたが、プラスのイメージにも少し焦点を当てたいと思います。東大生には(良い意味で)やばいやつしかいない、ろくに勉強もせずに才能だけで受かった人しかいないという話を聞きますが、僕はそれにも懐疑的です。東大に受かった僕の同級生は確かに頭は良かったですが、努力して東大に入った人が大多数ですし、一部の数学オリンピック化学オリンピックでメダル取った奴を除いて普通の人だと思います。また、東大の受験も1点が合否を分けることはよくある話でもう一度受験をしたら合格者の半数が入れ替わるともいわれているので、ろくに努力しなくても東大余裕で合格という人などほとんどいないと思います。

僕が思うにこのイメージもマスメディアによるものがあると思います。「東大王」とかの番組に出る東大生は皆、ずば抜けており、知識も豊富なので視聴者は東大生には「東大王」に出ているような人しかいないと思うようになるわけです。さらにこれは先ほども述べましたがマスメディアとしても努力を続けて東大に受かった人よりも、1日1時間の勉強で東大に受かった人を取材するほうが面白いのでそういった人を多めに取材するようになり、彼らがマジョリティーだと錯覚させてしまうわけです。

ここで東大生の学力について考えてみようと思います。多少の例外はあるにせよ、基本的に受験は頭からいい人から受かっていくものであり、また受験生はなるべく高いレベルの大学に入学しようとするため、以下のようなモデルを考えます。

 

・大学Aに受かるために必要な学力をa(a>0)とするとき、学力がa以上の受験生はみんなAに受かり、a未満の受験生はみんな落ちるとする。
・受験生はなるべく高い学力を必要とする大学に入学しようとする。たとえば、大学Aに受かるための学力をa、大学Bに受かるための学力をb、受験生Cの学力をc(a<b<c)とするとき、受験生Cは大学Bに進学する。

・東大は日本最高峰の大学である。

 

さて、このモデルで考えてみましょう。

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上図の場合、受験生MはA大学B大学の両方に行くことができるけどC大学は厳しいという状況にありますが、より高い大学に入ろうとするためB大学に進学します。B大学にはM君と同じようにB大学には行けたけどC大学には行けないような同級生が集まります。

 

 このモデルで東大を考えてみます。

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 上図はこのモデルを東大に当てはめた図です。この図を見ると一部のレベルが高すぎる東大生も一般的な東大生も同じ東大にいることになります。マスコミは、一部のレベルが高すぎる東大生を好んで取材しようとするため視聴者は東大には一部のレベルが高すぎる東大生みたいな人しかいないと錯覚するのです。

 

 結論として、マスコミが東大生のイメージに大きな影響を与えていることがわかります。実際の東大生は変人で近寄りがたい人などほとんどいないので、皆さんもおびえることなく普通に接していきましょう。