あいえすえすのだいありー

あいえすえすのだいありー

大学1年生です。140字では収まらないような事を書きます。diaryじゃなくてdialyになってるのは内緒

「好きなことで生きていく」ということ。

  最近、小学校不登校Youtuberが話題になってます。ただ、Twitterでサーチした感じ否定的な意見の方が大多数だなと感じます。かくいう自分も正直彼については否定的です。今回はこの件について考えてみようと思います。

 

    まず彼の主張である「不登校は不幸じゃない」という主張について。この主張を一概に間違っていると否定するのは違うと思います。僕の知り合いにいじめが原因で不登校だった人がいますし、そう言った人を見つけて「お前は不幸だから不登校をやめて学校に行け」というのはそれこそある種のハラスメントです。ただ、彼の場合、「宿題を拒否したところ、放課後や休み時間にさせられ不満を抱いた。」などと、いやそれお前の自業自得じゃねえかとしか思えないですね。逆ギレというか逆恨みというか、ただの自分勝手です。

 

   ここで自由について考えてみようと思います。サルトルは「人間は自由の刑に処せられている」と主張しました。つまり、人間は道具と違って生きる目的や役割を与えられないまま存在してきたのだから自由に生きることができる。しかし、自由なので自身の生きる目的は自分で考えなくてはならず、またそれに伴う責任も全て自分で負わなくてはならないということです。僕はこの思想は正しいと思ってます。自由であるということは裏を返せば責任は自分で負うということですし、責任のない自由は自由ではなく、ただの自己中あるいは自分勝手です。

 

   話を戻して改めて彼の主張を見てみますと、彼は「俺が自由な世界をつくる」とも言っています。これは自由と自分勝手を履き違えた典型的な例だなと思います。まだ年齢が年齢なので自分の行動に対する責任を自分の見えない所(親だったり自分の将来だったり)で消化されているため、自分は何をしても許されると考えていると思います。

 

  次に彼のやっていることについて。彼は学校は行きたい時に行くというスタンスを貫いているそうですがこれに関しては全面的に反対です。いじめを受けている人に無理矢理行かせようとは思わないのですが、小学校は義務教育である以上行かなくてはなりませんし、小学校に行って学ぶことは何も勉強だけではありません。例えば、集団の中でどうやって生きていくかを学ぶ場でもありますし、それに規則を守ることを学ぶ場でもあります。彼は宿題をやらなかったら休み時間にやらされた事を不登校の理由の一つに挙げてますが、それは学校が悪いのではなく、彼が規則を守ることを学べていないだけなのです。ただ、彼の行動力には凄いなと感じるものがあります。「ノートに書くことが勉強じゃない。いろんな人に会うことも勉強だ。」という彼の主張は間違ってないと思いますし(学校いけよ、そうすればいろんな人に会えるぞとは思いますが)、インターネットラジオのパーソナリティに就任したことは凄いと思います。ただ、そういった行動をするための土台が出来てないなぁと思います。そう言った土台を作り上げるためには社会経験が必要だと思いますし、その為にもまずは小学校に行くべきだと思います。

 

    閑話休題。ここまでの主張は特に目新しい物ではないと思いますし、普通に考えたらほとんどの人が同じような結論に至ると思います。彼の親も。僕が彼の存在を初めて知った時、まず真っ先に親は止めないのかなと思いました。彼の親を調べてみますと、親は止まるどころかむしろ支援しているようです。ああ、ここまで価値観が違う人って存在するんだなと思いました(逆に僕の考え方が異常で、彼の両親の考え方の方が世間の主流という可能性もありますが)。

 

    最後に、そもそもどうして彼がこのような事を始めたのか。僕は多くのYoutuberの台頭が根底にあると思います。彼らは「好きなことで生きていく」事をモットーに色々と活動を続けて来ました。それを見て子供たちが影響を受け、このような活動をするようになったと思います。さらにYoutubeは敷居が低く、誰でも簡単に動画を投稿できます。僕は幼い頃お笑い番組を見て、お笑い芸人になりたいなぁ、でもテレビ出るの大変そうだなぁと漠然と思っていました。もし僕が幼い頃Youtuberを見ていたら、Youtuberになりたいなぁ、簡単に動画投稿できるし俺でもできるじゃん、やろう!ってなってたと思います。

 

    しかし忘れないで欲しいのは、「好きなことで生きていく」ということはすなわち責任を自分で負うということです。先ほども述べたように、それを無視するとただの自分勝手です。ただ、これを子供が理解するのはまだ先のことですからまだ小学生とかの段階で子供にYoutuberの動画を見せるのはあまり好ましくないと思います。ましてや子供をYoutuberにするのは尚更です。大学生くらいになるとそういった分別もつくようになりますし、ある程度自分で責任を負うことができますから、そうなったらYoutuberをやってみるのも良いかもしれません。ただその時も大学を不登校になってやるのではなく、自分で時間を上手にやりくりしていくのが良いと思います。